第3回 発掘へんろ展「四国のハニワ」の会期中に,関連イベントとして「弥生時代の琴をつくろう!」を2月4日(日)に開催し、
35名の方が参加されました。
今回,鳥取県埋蔵文化財センターの方に御協力いただき,鳥取県青谷上寺地遺跡から出土した琴をモデルとした弥生時代の琴を作り,
また現代の箏との違いを体験してもらうために,箏演奏家の方の御協力で箏に触れる体験も実施しました。
当日の朝,センター玄関前の様子。7時頃は全く雪がありませんでしたが,みるみる雪景色に。
断続的に雪が降りましたが,お昼前には太陽が顔をのぞかせるようになり,積雪もなくなっていきました。
午前は上記のような天候でしたので,キャンセルされた方が多かったです。
最初は,琴についての歴史的な説明です。
次は,弥生時代の琴が出土した鳥取県青谷上寺地遺跡について,鳥取県埋蔵文化財センターの濱田さんからお話がありました。
出土した弥生時代の琴について説明する濱田さん。
いよいよ体験開始!前のプロジェクターで説明を聞きながら,琴づくりを開始です。
最初に,音を響かすための穴を開けていきます。
次は印刷されたラインに沿って,ハサミで切り離していきます。
点線に沿って折ってゆき,形をつくっていきます。
折るところは,ここかな。
のりしろに両面テープを貼り付けて,接着していきます。
天板に弦となる輪ゴムをはり,胴部とくっつけて完成。どんな音が鳴るかな。
皆さん,ほぼ出来上がってきました。
次は箏の演奏です。演奏に入る前に「琴」「箏」「コト」について,説明を聞きました。
また箏の構造や演奏方法についても触れ、弥生時代の琴との違いを体感された方も多かったのではないでしょうか。
箏の二重奏をする平岡さんと坂東さん。
演奏は,お正月によく流れる「春の海」から始まり,「土人形」「童歌」,となりのトトロの「さんぽ」等を弾いていただきました。
参加された方々は,箏の生演奏に聴き入っていました。また箏をどのように弾いているのか見てもらうために,
プロジェクターで手元を大きく映したところ,両手を使った複雑な動きに驚かれた方もいました。
演奏が終わり,いよいよ箏にふれる体験です。演奏するためには,親指・人差し指・中指に自分の指にあった大きさの爪をつけます。
鳴らし方を教わり,おそるおそる弦をはじいてみます。
箏の楽譜を見ながら,参加者は「さくら」を弾きました。
今回の体験は,鳥取県埋蔵文化財センターと箏曲家平岡さん・坂東さんのご協力を得られて実現できたものです。誠にありがとうございました。
このようなコラボは当センターでは初めてであり,体験者の方からも好評を博しました。
今回だけで終わるのではなく,今後もこの縁を深めていけたらと思います。そして当センターのおもしろ体験に参加された方々には,
楽しみながら体験を通して過去と現在のつながり,そしてそれらを体感できるよう,色々と企画していきたいと思います。